刻み

暮継工舎・原建築の家づくりでは手刻みが基本となっています。材料を見、どこに使うか決め、墨付けをします。その墨を消すか残すか半分消すかといった職人の加減で刻んでいきます。どこがきっちり付くことが木を組む上で重要か?!人の手で手道具を使って正確に加工していきますが、そこは人の手。全てピッタリとはいきません。

 墨付けの誤差、刻みの誤差、材の乾燥や捻じれなど。多くの事象があります。それらを見越して全体が上手く組みあがるように刻んでいきます。例えば簡単な例を挙げるとホゾの長さと、ホゾ穴の深さ。ホゾが長い或いはホゾ穴が浅いと胴付がぴったりと納まりません。胴付が必ず付くようにホゾ穴を深めに掘ります。場合によってはホゾを短く作ります。そういった加減が大事になってきます。