伝統構法における耐震性を表現するにはどういった言葉が適しているだろうか。
「地震力を摩擦力に変える」が最も端的に表現していると思います。
石場建てでは石と柱、そして継手、仕口。
木と木を組むことによって摩擦が生じる部分が多くなり、その分地震力が逓減されると考えます。
この写真は改修現場での足固め補強です。地長押のように柱を両側から相欠きにて挟みこんでいます。
摩擦面はかなりとれていると思います。
伝統構法はガチガチに固めるのではなく、揺れながら、きしみながら、緩やかに受け流していくのだと思います。